第2号　年金制度改正法：社会保険の適用範囲が拡大されます（2024年10月から施行）

 
 〈Westlaw Japan製品画面より抜粋（※）〉

• Yes → 「2．加入対象者の把握」に進んでください。
• No → こちらで終了です。
• • ＊1 従業員数＝「現在の厚生年金の保険の適用対象者」の数
    ＝フルタイムの従業員数＋週労働時間がフルタイムの4分の3以上の従業員数
    （※従業員には、パート・アルバイトの方等を含みます。）

下記の①～④の全てに該当するパートやアルバイトの方^*2はいますか？

• Yes → 「3．方針決定」に進んでください。
• No → こちらで終了です。（今後のために、「3．方針決定」以降を検討しておくのも良いでしょう。）
• • ＊2 以下の①～④の全てに該当したパート・アルバイトの方の社会保険の加入が義務となります。
    • ①週の所定労働時間が20時間以上30時間未満^*3

      ＊3 フルタイムの週所定労働時間が40時間の企業の場合。
      契約上の所定労働時間であり、原則、臨時に生じた残業時間は含みません。

    • ②所定内賃金^*4が月額8.8万円以上

      ＊4 所定内賃金＝基本給＋諸手当
      ただし、残業代・賞与・臨時的な賃金等は含みません。

    • ③2ヶ月を超える雇用の見込みがある。
    • ④学生ではない。^*5

      ＊5 休学中の学生や夜間学生は加入対象です。

• 社内の対応方針を決定する。

 新たな加入対象者がいる場合、会社が負担する社会保険料にも変化が見込まれます。
 「社会保険料かんたんシミュレーター」（厚生労働省ホームページ）では、社会保険料の事業主負担分（年）の概算を知ることができます。 また、適用範囲の拡大にあたり、経営・労務相談を無料で受けられる場合もあります。 これらのサービスを利用するなどして、十分な情報を得た上で、経営陣等に説明の上、社内の対応方針を決定しましょう。
 なお、経営陣等に対する説明には、「社会保険適用拡大 経営陣や幹部への説明のポイント」（厚生労働省ホームページ）も参考になります。

（1）現場責任者への周知

• 現場責任者へ、パート・アルバイトの方でも、社会保険の適用対象となる可能性が有る旨を説明する。

 現場責任者への説明には、「社会保険適用拡大 現場責任者への説明のポイント」（厚生労働省ホームページ）が参考になります。

（2）加入対象者への周知・コミュニケーション

• 新たに加入対象となるパート・アルバイトの方に、法律改正の内容が確実に伝わるよう、社内イントラネットやメール等を活用し、社内の周知に努める。
• 必要に応じて、説明会や個人面談を行う。

 従業員への説明には、「社会保険適用拡大 従業員への説明のポイント」（厚生労働省ホームページ）が参考になります。

• 届出は、2024年10月7日までに、必ず行いましょう。

 2024年9月上旬までに、日本年金機構から新たに適用拡大の対象となることを知らせる通知書類が届きます。
 「被保険者資格取得届」を準備の上、2024年10月7日までに、厚生年金保険の「被保険者資格取得届」を書面又はオンラインで届け出ましょう。
 なお、この届出後も、加入対象となる者を新規に採用するなどした場合には、随時、届出が必要となると思われます。

• 社会保険に係る最新情報に着目する。

 現在、短時間労働者の社会保険の適用対象者につき、企業の従業員数（2024年10月から51名以上）で区切るいわゆる「企業規模要件」自体の撤廃も検討されています（「◎年金財政の検証開始＝今夏にも結果、制度見直しへ-厚労省」（※））。 このように、企業が対応しなければならない法改正等は、数多くなされており、対応するためには、まず、最新情報に触れることが重要です。最新ニュースや法令の情報等を把握し、折よく対応していくためには、Westlaw Japanがおすすめです。