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判例コラム
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第154回 弁理士の日

TMI 総合法律事務所
弁理士 佐藤 睦

我が国の特許制度は、1885年4月18日に、現在の特許法に相当する「専売特許条例」が公布されたことにより始まった。そして、昭和29年に、特許制度等を広く普及させることを目的として、「専売特許条例」の公布日にちなみ、毎年4月18日を「発明の日」とする記念日が制定された。

一方、我が国の弁理士制度は、1899年7月1日に、現在の弁理士法に相当する「特許代理業者登録規則」が施行されたことにより始まった。これにちなみ、日本弁理士会は、毎年7月1日を「弁理士の日」と定めている。今年も「弁理士の日」が近づいて来ているが、日本弁理士会では、「弁理士の日」を記念して、毎年7月1日前後に、各地において弁理士によるイベントを開催しているので、これをご紹介したいと思う。

今年は、7月2日(土)に、全国45会場において、弁理士による無料の知的財産相談会が開催される※1。この相談会は、弁理士が、特許や商標の出願手続はもちろんのこと、知的財産に関する様々な相談に応じるものである。また、相談者と弁理士による個別面談であるため、相談者は他者を気にせず具体的事案を相談することができるようになっている。事前予約も不要である。身近に相談できる弁理士がいない方や、相談費用が気になる方等、普段、弁理士に気軽に相談できる環境にない方々に、ぜひ足を運んでいただきたいと思う。

また、日本弁理士会の近畿支部では、同じく7月2日(土)に、大阪市において、弁理士の日記念講演会が開催される※2。こちらは、「知財活用の最前線」と題し、地域活性化及び技術標準を主なテーマとする知的財産の分野で活躍されている方々による講演が予定されている。事例を数多く含んだ実務的な内容を取り上げることが予定されており、日々、知的財産業務に深く関与されておられる方々には特に有益なものになると思われる。

なお、日本弁理士会では、「弁理士の日」のみならず、日頃から、常設無料特許相談、セミナーの講師派遣等、各種の支援サービスを行っているため、こちらも是非ご活用いただきたいと思う※3

今年の「弁理士の日」を機会に、弁理士をより身近なものに感じていただけたら幸甚である。

(掲載日 2011年6月27日)

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